社会不安障害と軽度発達障害
社会不安障害(SAD:Social Anxiety Disorder)について興味深い統計データを発見しましたのでお知らせします。アメリカでの統計データですがSAD患者と非患者との比較です。それによると楽観的な見通しはできないようです。
SADでない人と比べて
学歴 0.7年短い
収入 15%低い
別居率 1.2倍高い
離婚率 1.9倍高い傾向
度重なる欠勤・遅刻 2.5倍多い
度重なる解雇 4.3倍多い
こうなると今後の人生心配ですね。もちろんこの統計データをそのまま信用するわけではありません。社会不安障害によって大きなハンデを持つわけではなく、本人や家族も気がついていないほどの軽度の発達障害の人が、対人緊張が強く社会不安障害になる確率が高いと思います。社会不安障害だけでなく、若年者のうつ病・躁うつ病(双極性障害)、人格障害、強迫性障害等は当院での臨床経験から軽度の発達障害と密接に関係があると思います。軽度とは言えやはり発達障害は、対人関係、社会適応力、精神疾患の発病に大きな影響を与えるわけです。