日本の公教育
個人的な話ですが毎週日曜日「たかじんのそこまで言って委員会」は好きな番組で毎週見ています。今日も日本の教育、特に公教育についての議論があり興味深く拝見させていただきました。
公教育は当然ながら先生は公務員であり、相当高いむしろ中高一貫の教師よりも高い人件費・コストをかけながら十分に機能していないと思っています。しかし、公教育には教師、文部科学省、教育委員会、親、子供自身、PTA、時代・世相、地域社会など登場人物が多く、特定の誰々の責任というような決め方はできないと思います。
日頃の診療の中でも不登校、引きこもり、家庭内暴力、いじめ、非行、などで苦しむ患者さんやその親が受診されますので判断の基本原則が必要となります。それは、医療機関、学校教育、家庭教育、警察等どの機関が中心で対応すべきかを考えることです。それを常識的・的確に判断しないとうまく対応できず、ますます混乱させ責任転嫁の繰り返しの結果となります。
学校内で他人に対してひどい暴力行為をくり返す生徒に対して警察を関与させず、カウンセリングだけで対応したり、結果的にうやむやにしたりする事は不適切です。過去こうした対応による悲劇は毎日のようにマスコミで報道されています。明らかに先天的な発達障害が存在する生徒に対して普通の学校教育の常識による対応だけでは不十分です。その時は医療機関との連携が必要となります。
教師の方も大変です、生徒の親の中には数パーセントの確率で、親自身の人格に問題がある人が存在すると推測されます。そうした親は普通ではなく非常識な人ですから対応は困難を極め、会話は噛み合いません。
よく教師の質を高めるために、教師になる前の教育実習期間を延長すべきなどと言う人がいますが、そのようなナンセンスな議論は辞めて欲しいですね。教師・学校の閉鎖性、社会常識とのズレを修正するためには、民間企業での就労経験者を採用すべきで、学生時代の教職課程を履修したかどうかなどの制限はむしろ緩めるべきと考えます。
公教育の問題は原因が多様ですから、結論が出ません。番組でも言われていましたが文部科学省の役人の子弟が真っ先に私立の学校に進学しているとの事です。
子供・学校の問題は先ほど述べましたように、学校教育、家庭教育、医療機関、警察のどこが中心に対応すべきか考えることを提唱します。もちろん実際はオーバーラップしていることがほとんんどでそれぞれの連携が重要となります。スクールカウンセラーはカウンセリングの他に、それぞれの仲介役としてもとても重要となります。
公教育の問題を解決する事だけではなく、本来の目的・機能を十分果たす事が望まれています。と言っても私は安倍首相の宣伝マンではありません。