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精神障害者雇用の増加
2018年01月18日 [心療内科・精神科]
 本日のニュースによると、精神障害者雇用の企業からの求人が急増しており、「売り手市場」とのことです。

 平成30年4月より法改正により、障害者雇用率が引き上げられ、精神障害者が雇用率の対象となったとのことです。ある大学教授は障害者手帳等を申請して、「障害をオープンにして働くのが大きな流れと」コメントしています。

 しかし、その教授は精神科医でもなく医師免許もないので、その主張が粗雑な印象を持ちました。パニック障害、うつ病、発達障害の患者を想定しているようですが、その方たちがはたして障害者でしょうか。当方もパニック障害と軽度の発達障害があります、10年以上前からブログでもカミングアウトしています。それでも開業医として、一日たりとも自己都合で休診しないで働いています、かなりの高額納税者です。

 パニック障害、うつ病、発達障害の方の多くは社会適応が良くむしろ成功している人も少なくありません。当院では患者さんを障害者として見ることはほとんどありません、対等で同じ目線です。例の大学教授は精神病と軽度の精神疾患が区別できないと思います。

 十分就労できる方が、ニュースを読んで勘違いして障害者手帳を申請しないことを願います。

 最低時給で働けて幸福感を持てる方のみ、申請してください。この制度は統合失調症、認知症、人格障害の患者さんを主な対象とすべきです。確かに診断名だけでは一律に判断できません、患者さんの精神状態は各人で大きく異なります。

 実際当院初診患者さんに、診断名や当院受診を会社には申告しないように指導する場合も少なくありません。精神疾患・障害をオープンにすれば良いというものではありません。

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